本日、Webにてマンツーマンの打ち合わせがあったのだが、背景に映るお相手の部屋が恐ろしく整頓されており、もうそのままモデルルームの例として出せるんじゃないの、というような美しさだった。それを見た私は「ああ、やっぱり在宅勤務をベースにするからには、こうやってWeb会議に適した部屋をきちんと用意しておかなければいけないのね。それに比べて私の部屋は……」と身につまされていたのだが、しばらくして、どうも話の途中途中、お相手が動くたびに頭と背景の境目が不自然にぼやける。最初は「なんだか合成みたい」と思っていたのだが、「あら、これはもしかして」と思い直し尋ねてみたところ、部屋を整理しているわけでもなんでもなく、単に美しい部屋の背景をあらかじめセットしてあるということだった。
私は素直に驚いた。最近ではこのように本物と見まごうような背景がセットできるのか。現在のところ私は、自宅からオンライン取材などを行う場合、なるべく余計なものを写り込ませないために、閉じた扉を背景にすることで対処している。その扉は隣の部屋とつながっているのだが、白一色のため背景として非常に都合が良いのだ。しかし先日、扉を閉め忘れた状態で複数人との会議をスタートさせてしまうという、愚にもつかない凡ミスをおかした。さらにその日に限って、ネットショッピングで購入した物品が朝からひっきりなしに届き、中身を確認したのち一旦隣の部屋に押し込んであったため、文字通り目も当てられない状態となっていた。開始5秒、自己紹介の途中で背景の地獄絵図に気づいた時は、もうこのまま無言でPCを閉じてしまいたいと本気で思った。
それからは同じ轍を踏まないよう、異常なまでに背景に気を配るようになったが、そもそもが凡ミス体質のため、いつまた同じような失態を演じないとも限らない。こうなったら善は急げだ。できるだけ速やかに背景を作成し、オンライン会議に際しての心の安寧を得たいと思う。