2020年4月1日。今、何はなくともコロナですね。
世界中が大きな自粛ムードの中、このブログもどういう方向性で更新していこうかなぁと思っていたんですけど、やっぱり、これまでと変わらず私目線でハノイや過去に訪れた国々の様子を発信していこうと思います。
今は誰しもが旅行はおろか外出もままならなくて、閉塞感というか息苦しさというか、少なからず不自由さを感じていると思うんです。自分の意思で「しない」ことと、禁止されて「できない」ことってやっぱり気持ちの上で違うと思うから。でも、そんな中にあって、例えば画面越しにでも別の世界を届けることができたら、少しでも心の風通しがよくなるんじゃないかなと。そして、コロナが収束していつもどおりの日常が戻ってきたときに「行ってみたい」と改めて思ってもらえたらいいな、と思った次第であります。
というわけで、今日から「あいうえお」の50音に沿って連想する単語で、ハノイを紹介するシリーズをスタートさせます。記念すべき1回目は「あ」。今回は、ハノイの「朝ごはん」の様子をお届けします。
ベトナムでは代表的な挨拶が「ご飯食べた?」ということからもわかるように、往々にして”食”を大切にしているのですが、その中でもとにかく朝ごはんを大切にしています。一方で、私はあまり朝ごはんをきちんと食べないのですが、それを友人やスタッフに話すと、みんな一様にすごい剣幕で「どうして!なんで!朝ごはんを食べないなんて健康に悪いよ!」と口にします。そんな人がいるなんて信じられない、といった表情で「朝ごはんは1日で一番大切な食事なんだよ!」と。
そんな皆さんの朝ごはんといえば、やっぱり「フォー」が人気ですね。ベトナムのローカルグルメとして有名すぎるほど有名な「フォー」は、こちらでは主に朝ごはんとして食べられています。人気店ともなれば常に満員で行列ができますし、そうでなくても皆さん行きつけのお店があって、路肩に置かれたプラスチックのテーブルと椅子でフォーを口にしています。ビシっとスーツを着こなした出勤前のサラリーマンや、フェミニンなOLさんがおままごとのようなプラスチック椅子に座ってフォーを食べているのがなんだか面白いところ。そうそう、ベトナムのフォー屋さんは朝がとにかく早くて、5時や6時オープンなんていうのもザラにあります。皆さん働き者!
そのほか、朝ごはんとして一般的なのは「miến(ミェン)」ですね。これは日本でもおなじみの春雨です。ベトナムでは麻婆春雨のように春雨を炒める場合もあるのですが、朝ごはんとして人気なのは、フォーと同じく熱々のスープに入れて、ラーメンのようにしていただくもの。フォーに比べて軽く、さっぱりといただけるのが特徴です。あとは、ベトナム風サンドイッチ「バインミー」も人気です。こちらはバイクで屋台に横付けして、サクッと持ち帰るテイクアウトが多いかな。
さらには、「おかゆ(cháo:チャオ)」屋さんもよく見かけますね。鶏のダシと鶏肉が入った「cháo gà(チャオ・ガー)」が人気です。ツウの方は孵化途中のアヒルのゆで卵「チュン・ビッ・ロン(trứng vịt lộn)」をトッピングするのですが、こちらからしたらどんだけツワモノなんだよという感じです。
ちなみに私が初めて「チュン・ビッ・ロン」を食べた際の記事はこちら
【写真あり】孵化前のアヒルのゆで卵「Trứng Vịt Lộn(チュン・ビッ・ロン)」を食べました
というわけで、今回はベトナムの「朝ごはん」についてご紹介しました。
50音が終わる頃には、どうか状況が好転していますように。