1月4日、月曜日。「さあ、切りよく三賀日で正月気分は終わりだ」と言わんばかりのカレンダー。私も例にもれず、本日が仕事始めでした。いやはや、こんなご時世にお仕事を頂戴できて、誠にありがたいことです。
さて本日、目を通した参考資料の中に紋付き羽織袴姿の男性写真がありました。日本の正月シーンに欠かせない、男性の礼装・紋付き羽織袴。これまで私は訪れた国々で民族衣装を目にするたび、「きれいだなぁ」と思うと同時に、「どうしてこのようなデザインなんだろう。この飾りは何のためにあるんだろう」など、さまざまな視点から興味が湧いたものでした。
そのため、今日は改めて「私達にとっては当たり前だけれど、海外の方から見たらこの紋付き羽織袴も不思議な衣装にみえるんだろうなぁ。男性なのにキュロットみたいなの履いてるし、胸の丸いロゴも疑問に思うかもねぇ」と、紋付き羽織袴を客観的に見つめ直してみました。すると次の瞬間、これまで考えたこともなかった素朴な疑問が浮かんできたのです。
「このモフモフ、なに?」
そうです、身体の真ん中ら辺、みぞおち下あたりにポコっと存在する丸いモフモフです。今までは「そういうものだから」と受け入れていたけれど、よくよく考えてみるとものすごく不思議じゃないですか、あの丸モフ。あれ、名前、なに?唐突にものすごく可愛いもの下げてないですか。礼装だけあって、何か魔除けとかそういった意味が込められているんじゃないかと思われるんだけど、実際何なの?
いても立ってもいられず、すぐさまインターネットを駆使して調べてみたところ、意外にも衝撃的な事実が発覚。あの部分は、羽織紐の先端部分なのだそうです。羽織紐の「房」というのが正式名称のよう。そして、肝心の意味については、
ない!
意味はない!
あれは100%、装飾用の部分なんだそうです。洋装でいうとネクタイに当たる部分で、着物全体の印象を左右するほど、デザイン的に意味のある部分なのだとか。あ、そうなんだ。思った答えとはちょっと違ったけれど、スッキリしました。
もし今後、海外の友人から「あのモフモフは何?」と聞かれることがあったら、自信を持って答えようと思います。「うん、あれは日本人のオシャレ心の結晶なんだよ」と。